【深掘り】年間利回り10%超え!米国VIのショート戦略について

2021年3月14日日曜日

米国VI(GMO)

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GMOクリック証券の米国VIはショートポジションを保有し続けることでコンタンゴによる減価の分の価格調整額を受け取れます。

本記事では、適切なロスカットレートと利回りについて深掘りして戦略を紹介していきたいと思います。

※追記 建玉上限設定について 2022年3月12日に売建玉の上限が100枚に設定されてしまったため、長期で継続的にポジションを増やし続けることができなくなってしまいました。
そのため今後のGMOクリック証券での米国VIや米国VIブルのショート戦略は建玉数が100枚に達するまでの限定的な手法になってしまいます。
参考: 【重要】CFD取引 一部銘柄の建玉上限引下げのお知らせ

米国VIショート戦略

基本方針

私のおすすめは、ショートポジションを長期保有し、継続的にコンタンゴによる価格調整額のインカムゲインを得る戦略となります。

他の戦略としては、VIX指数の急騰時にあわせたキャピタルゲイン狙いの戦略も考えられますが、VIX指数が急騰する機会が少なく、いつチャンスが来るか読めないため、継続した投資としては安定させにくいです。

私のおすすめのショートポジション保有によるインカムゲイン狙いの場合、基本的にはVIX指数の値動きを気にせず、比較的安定したリターンを得ることが見込めるため、本戦略での投資を基本方針として深掘りしていきたいと思います。

価格調整額

過去の価格調整額のサマリは以下の通りです。

価格調整額(年間) 売ポジション
月平均
売ポジション 買ポジション
2016年
※9月から
4,623円 -4,623円 約1,156円
2017年 14,500円 -14,500円 約1,208円
2018年 -2,806円 2,806円 約-234円
2019年 11,976円 -11,976円 約998円
2020年 7,321円 -7,321円 約610円
2021年 7,321円 -7,321円 約610円
2022年
※11月まで
12,125円 -12,125円 約1,102円
平均 約12,252円 約-12,252円 約1,021円
※「平均」について:2016年9月から2022年11月までの実際の月額を元に全期間の月平均を算出し、月平均に12を掛けた金額を年平均としています。

上記の通り、年単位で見るとVIXショックのあった2018年はマイナスになってしまっていますが、基本的にはプラスになっています。

本記事では、全期間を単純に平均した以下の価格調整額を元に戦略を練っていきたいと思います。
・価格調整額(月額平均):約1,021円
・価格調整額(年額平均):約12,252円

過去から読み解くロスカットレートの適正値

続いて、ショートポジション保有時のロスカットレートの適正値について検討します。

設定するロスカットレートによって拘束される証拠金が変わり、ロスカットレートを低くすれば拘束証拠金が減るため利回りが良くなりますが、その分ロスカットされてしまうリスクが増えます。

本戦略では長期保有するため、可能な限りロスカットのリスクは減らす必要があるため、過去のデータを元に適正値を確認していきたいと思います。

米国VIの過去データ

以下は米国VIのヒストリカルデータを年単位にまとめた表です。

始値 高値 安値 終値 高値日付 関連する事象
2016年
※7月から
17.18 23.44 12.04 15.12 2016年11月9日 -
2017年 14.84 16.46 10.25 11.45 2017年4月12日 -
2018年 11.45 32.63 10.35 24.15 2018年2月5日 VIXショック
2019年 24.16 25.86 13.76 14.60 2019年1月2日 世界同時株安
2020年 14.59 80.02 12.80 23.61 2020年3月18日 新型コロナウイルス
パンデミック
2021年
※2月まで
23.44 36.07 22.47 - 2021年1月27日 -

新型コロナウイルスによるパンデミックのあった2020年の高値が飛び抜けてますね。

2021年も2番目に高いですが、2020年から続く新型コロナウイルスの影響が継続しており、価格が下がりきっていない状態のため、高値が付きやすい状態です。

VIX先物とVIX指数の過去データを使ってリーマンショックを考慮

2008年のリーマンショック時の高値も考慮したいところですが、米国VIのデータは無いため、VIX先物とVIX指数からも読み解いてみたいと思います。

以下は2008年のリーマンショック時と、2020年の新型コロナウイルスパンデミックの際の米国VI、VIX先物、VIX指数の最高値をまとめた表です。

銘柄/指数 2008年 2020年
米国VI - 80.02
VIX先物 72.80 82.00
VIX指数 89.53 85.47

上記を見ると、米国VIが参照しているVIX先物では、リーマンショックより新型コロナショックの方が高値を付けていますが、大本となるVIX指数では新型コロナショックよりリーマンショックの方が高値を付けていることが分かります。

米国VIの参照元であるVIX先物だけを考慮して新型コロナショックが最高値としても良い気がしますが、念には念を入れてVIX指数も考慮した最高値を算出してみたいと思います。

以下の式で2018年の米国VIを求めてみます。

2020年の米国VI(80.02):2020年のVIX指数(85.47)=2018年の米国VI:2018年のVIX指数(89.53)
2018年の米国VI=(80.02 × 89.53) ÷ 85.47 = 約83.82

ロスカットレートの適正値決定

米国VI、VIX先物、VIX指数の過去データから、過去最大のリーマンショック、新型コロナウイルスパンデミックを考慮して、ロスカットレートの適正値はキリの良い値として以下に決定します。
・ロスカットレートの適正値:85.00

(参考)キャピタルゲイン狙いの短期決済予定の場合の参考値

これまでの検討では基本方針の通り長期保有を前提として、安全なロスカットレートを検討してきましたが、基本方針とは異なり長期保有ではなく短期的に保有して、すぐに決済する場面もあるかと思います。

そのような場合は、一時的に保有している間にはリーマンショックや新型コロナショックに匹敵する金融不安は発生しないと考え、その他の過去最大値を考慮してロスカットレートを40程度に設定することもアリと考えます。

ただし、ロスカットレートを40程度に設定する場合はあくまで短期的な保有とした上で、リスクをとっていることを認識して設定する必要がありますので注意してください。

ロスカットレートを40に設定した場合に関する考察については、以下で記事にしています。

適正値での運用結果を試算

前提条件の整理

この先の試算を進めるためには、ショートポジションの建単価と為替レートを仮置きする必要があります。

米国VIの価格や為替レートは常に変動しますが、今回は米国VIの過去データに合わせて2016年9月から2022年11月までの価格調整額発生時点の平均(建単価は期近のMID)をとって、以下の前提で進めたいと思います。

ショートポジションの建単価と為替レートの前提

・建単価:19.61
・ドル/円レート:112.66

適正値での利回り計算

ここまで長かったですが、ようやく試算に必要な情報が揃ったので適正値での利回りを計算してみたいと思います。

・ロスカットレートまでの米国VIの変動幅
 = ロスカットレート(85.00) - 建単価(19.61)
 = 65.39

・拘束証拠金
 = { (建単価(19.61) × 20% + ロスカットレートまでの米国VIの変動幅(65.39) } × ドル/円レート(112.66) × 取引単位(10倍)
 =約78,087円
※厳密にはもう少し異なる計算になりますが、概算として便宜上上記で計算したいと思います。

・月間利回り
 = 価格調整額月額(1,021円) ÷ 拘束証拠金(78,087円)
 = 約1.31%

・年間利回り
 = 価格調整額年額(12,252円) ÷ 拘束証拠金(78,087円)
 = 約15.69%

計算の結果、年間利回りは 約15.69% になりました。

過去のデータを元にリスクを抑えた状態でこの利回りはすごいですね。

なお、更にリスクを減らすためにロスカットレートを100に設定した場合でも年間利回りは12%を超えるため、非常に良いパフォーマンスを出すことができて私の一押しの戦略になります。

複利効果で雪だるま式!

本戦略で投資を続けた場合、将来どのような結果になるか検証してみました。

以下は初期投資として10万円入金後、毎月1万円ずつ追加投資していき、ショートポジションを追加できる資金がたまった段階で都度ポジションを追加していった場合のグラフになります。

米国VIショート戦略複利効果のグラフ

元金は10年後に130万円、20年後に250万円になりますが、米国VIショート戦略で投資を続けた場合の時価総額は 10年後 300万円以上 20年後 ではなんと 1,700万円以上 になります。

手元で貯金しているだけだった場合と比較して考えると、10年で2倍以上、 20年で7倍弱 の差がでることになります。

上記はあくまでシミュレーション結果ではありますが、実際に同様に投資をした場合でも近い結果になるのではないかと思いますので、おすすめです。

唯一の難点は、米国VIが売り規制がかかることがあるため、予定通り投資が行えない場面があることです。その場合は、売り規制が解除されるまでの代替手段として米国VIブルや米国VIベアを使用して投資を行うのが良いかと思います。

米国VIブル、米国VIベアについては以下で記事にしていますので、是非参考にしてみてください。

まとめ

私の分析結果では、米国VIショート戦略におけるロスカットレートの適正値は 85.00 になり1ポジションあたりの拘束証拠金は 約78,087円 になります。

1ポジションあたりの価格調整額は年間 約12,000円 ですので、年間利回りは 約15.37% になります。

仮に初期投資10万円で開始して毎月1万円の追加投資を行った場合、時価総額は 10年後 には 300万円以上 20年後 にはなんと 1,700万円以上 になる計算になります。

関連記事

米国VIの概要については、以下の記事で紹介しています。

米国VIショート戦略の考察のおまけを以下で記事にしています。

LINE CFDの米国VIについては、以下の記事で紹介しています。

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