【終了】GMOクリック証券の米国VIの代替え策は?LINE CFDの米国VIに決定!

2022年11月26日土曜日

米国VI(GMO) 米国VI(LINE)

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※追記 LINE証券の事業再編に伴う口座閉鎖について LINE証券の事業再編に伴い、LINE CFDは2023年8月以降順次新規建てを停止し、2023年12月までに決済を行った上、2024年3月末までに口座閉鎖を実施予定の旨が発表されました。
参考: LINE証券の事業再編、および今後の提供サービスについて
そのため、本記事の内容を元にした投資は今後不可となります。

GMOクリック証券の米国VIが2020年2月24日から新規売規制が行われたまま、2022年11月時点でも解除される兆しが見えない状態が続いています。

※追記 GMOクリック証券の米国VI新規売規制解除について 2020年2月に新規売規制が行われてから3年以上規制が続いていましたが、2023年4月にとうとう新規売規制が解除されました!
新規売規制の解除に伴い、米国VIへの投資はLINE CFDからGMOクリック証券に戻していきます。
LINE CFDの米国VIは、GMOクリック証券で売建玉の上限に達した場合や、再度新規売規制がかかってしまった場合の代替え策として利用していこうと思います。

そんな中、2022年1月24日にLINE証券でLINE CFDが提供され、米国VIの取り扱いが開始されました。

本銘柄がGMOクリック証券の米国VIの代替え策としてベターであると考えられるため、LINE CFDの米国VIについて解説していきたいと思います。

なお、本ブログではLINE CFDの米国VIは「米国VI(LINE)」、GMOクリック証券の米国VIは「米国VI(GMO)」と表記することがあります。

LINE CFDの米国VIはどんな銘柄?

LINE CFDの米国VIは、GMOクリック証券の米国VIと同様にVIX先物を参照原資産としたVIX指数関連のCFD銘柄です。

GMOクリック証券の米国VIとの値動きの比較

米国VI(LINE)と米国VI(GMO)は参照原資産が同じであるため、米国VI(LINE)と米国VI(GMO)の値動きも基本的には同じになります。

GMOクリック証券の米国VIの概要は以下を参照ください。

実際に2022年11月6日時点の値は、米国VI(LINE)、米国VI(GMO)共にBID:25.51、ASK:25.56であり、一致しています。
※LINE CFDの米国VIは、直近限月の「22年11月」の銘柄で比較。

限月とロールオーバーについて

LINE CFDの米国VIは、限月毎に銘柄が分かれています。

銘柄一覧

GMOクリック証券の米国VIでは、毎月第二水曜日の取引終了後に自動で翌月限月のVIX先物へロールオーバーされ、ロールオーバーにかかるコスト(価格差)が価格調整額として発生する仕組みになっているため、特段限月について気にする必要がありませんでした。

銘柄とロールオーバー(GMO)

それに対し、LINE CFDの米国VIではGMOクリック証券のような自動ロールオーバーの仕組みが無く、各限月毎の銘柄で取引可能であり、それぞれの銘柄で強制決済日が設定されているものになります。

そのため、長期で投資を続けたい場合でも単純にポジションを持ち続けることはできず、強制決済日までに利用者側で手動でロールオーバーを行う必要があります。

銘柄とロールオーバー(LINE)

必要資金やロスカットに対する考え方

米国VI(LINE)と米国VI(GMO)は参照原資産が同じなだけでなく、取引単位等の条件も同じであるため、必要資金やロスカットに対する考え方もGMOクリック証券の米国VIと同じになります。
※利回りについては、米国VI(LINE)ではロールオーバー毎のスプレッド分だけ不利になります。

・呼称:0.01ドル
・通貨:USD
・取引単位:10倍
※米国VI(GMO)では1単位の取引で建玉数は1になりますが、米国VI(LINE)での建玉数は10になります。ツール上での表記の違いだけですので、週次報告等では比較しやすさの観点から米国VI(GMO)に合わせて、米国VI(LINE)でも1単位の取引での建玉数も1として表現したいと思います。

米国VI(GMO)のロスカットレート考察を含めたショート戦略は以下を参照ください。

その他留意事項

GMOクリック証券では、建玉毎にロスカットレートを設定する「セーフティバルブシステム」が採用されていますが、LINE CFDでは当該システムはありません。
参考: ロスカットと追証

米国VI(GMO)の場合は上記システムのおかげで、ポジションを追加する毎に当該ポジションにロスカットレートを設定することができ、それによりポジション毎に必要となる証拠金(必要証拠金+任意証拠金)が明確に分かるメリットがありました。

米国VI(LINE)では必要となる証拠金が明確に分かる仕組みは無いため、想定するレートまで耐えるために必要な証拠金は都度自分で計算する必要があります。

必要な証拠金は、
(想定するロスカットレート - 建単価) × ドル/円レート × 取引単位(10倍) + 建単価 × 証拠金率(20%) ×ドル/円レート ×取引単位(10倍)
で求めることができますが、取引ツール上や頭の中だけで管理するのは大変なため、しっかりと管理するにはExcel等で計算した方が良いかと思います。

2022年11月時点でのGMOクリック証券のVIX指数関連銘柄の状況について

GMOクリック証券の米国VIは2020年2月24日から新規売規制がかかったまま、解除される兆しが見えない状態が続いています。

※追記 GMOクリック証券の米国VI新規売規制解除について 2020年2月に新規売規制が行われてから3年以上規制が続いていましたが、2023年4月にとうとう新規売規制が解除されました!

また、米国VI(GMO)よりもリスクは高いもののリターンも大きい米国VIブルを代替えとしたかったのですが、米国VI(GMO)と米国VIブルは2022年3月14日から売建玉の上限が100に制限されてしまったため、長期で継続的に積み増し続けることができなくなってしまいました。

最後に残った米国VIベアについては、他に選択肢が無い状況で短期的に利用するのは良いと思いますが、長期で見るとリスクも大きく、米国VI(GMO)や米国VIブルでの継続投資が絶望的であることを考えると出口戦略を描くことも難しい状態となっています。

GMOクリック証券のVIX指数関連銘柄は上記のような状態であるため、何か良い代替え策を見つけたいと検討を続けた結果、現時点ではLINE CFDの米国VIが妥当と考えました。

GMOクリック証券の米国VI、米国VIブルの代替え策候補の検討

VIX指数関連の銘柄に投資できる証券会社として、LINE CFD以外にもサクソバンク証券やIG証券があるため、それぞれの特徴を見てみたいと思います。

サクソバンク証券

サクソバンク証券では米国VI(GMO)に似た銘柄や、米国VIブル、米国VIベアの参照原資産であるUVXY、SVXYの取り扱いがありますが、現在は空売りが行えない状態のようです。
参考: VIX指数関連銘柄の取り扱いについて

また、最低取引手数料も設定されており、少額でコツコツ積み増していくスタイルには合わないため、空売りが可能になったとしても代替えとして利用するのは合いませんでした。

IG証券

IG証券では、米国VI(GMO)のように自動でロールオーバーされる銘柄や米国VI(LINE)のように手動でロールオーバーが必要な銘柄の両方とも取り扱いがあります。

米国VI(GMO)のように自動でロールオーバーされる銘柄については、コンタンゴやバックワーデーションに伴う調整額が公表されておらず、事前にシミュレーションを行うことができませんでした。

正確な情報は分かりませんが、米国VI(GMO)よりも非常に大きな調整額になるように見受けられ、バックワーデーション時に安定してポジションを保有し続けるのが難しそうな印象を受けました。

また、米国VI(LINE)のように手動でロールオーバーが必要な銘柄の場合は調整額の心配はありませんが、1枚あたりの必要資金が米国VI(LINE)よりも大きいため、少額でコツコツ積み増していくスタイルでは米国VI(LINE)の方が合っています。

代替え策比較の結果

上記で記載した通り、少額でコツコツ投資が行え、バックワーデーションの局面でも比較的安定して継続できる代替え策としては、LINE CFDの米国VIがベターであると考えました。

また、慣れの問題だとは思いますが、LINE CFDの米国VIでは手動でのロールオーバーが必要なこととロールオーバー時にスプレッド分のコストがかかること以外は米国VI(GMO)と同じ条件で取引が行えることから、必要となる資金等がイメージしやすいこともLINE CFDの米国VIを代替え策として採用する理由になります。

LINE CFDの米国VIのデメリット

米国VI(GMO)と比較して、米国VI(LINE)ではコスト面、管理面でのデメリットがあります。

コスト面でのデメリット

米国VI(GMO)では、一度ポジションを保有したら後は内部的に自動でロールオーバーしてくれるため基本的にコストがかかりませんが、米国VI(LINE)では毎月ロールオーバーする度にスプレッド分のコストがかかってしまいます。

なお、スプレッドは平時で大体0.05程度が多いため、ドル円レートが140円の場合、1枚あたりのコストは毎月70円程度になります。

また、ロールオーバー時の決済によって損益が都度確定するため、税金の支払いを先送りできないというデメリットもあります。

管理面でのデメリット

米国VI(GMO)では、一度ポジションを保有したら当面の間は何も行わず放っておけましたが、米国VI(LINE)では毎月手動でポジションの決済、追加しなおしというメンテナンスを行う必要があります。

また、想定するロスカットレートまで耐えるために口座に入れておく必要がある資金がどれくらいなのかがLINE CFDの画面からは分からないため、しっかりと把握するためには都度自分で計算する必要があります。

まとめ

LINE CFDの米国VIは、GMOクリック証券の米国VIと比較して以下のようなデメリットがありますが、それ以外はGMOクリック証券の米国VIと同じ条件で取引が行えます。
・毎月手動でロールオーバーを行う必要がある。
・ロールオーバーの度に、スプレッド分のコストがかかる。(ドル円レートが140円であれば、1枚あたり毎月70円程度)
・税金の支払いを先送りできない。
・想定するロスカットレートまで耐えるために必要な資金をしっかりと把握するためには、都度自分で計算する必要がある。

GMOクリック証券の米国VIの新規売規制が解除される兆しが見えないことや、建玉上限が設定されてしまった関係で、長期で継続してVIX指数への投資を行うための代替え策としては、上記のデメリットを受容してLINE CFDを活用するのが比較的良い選択肢であると思います。

※追記 GMOクリック証券の米国VI新規売規制解除について 2020年2月に新規売規制が行われてから3年以上規制が続いていましたが、2023年4月にとうとう新規売規制が解除されました!

なお、代替え策として候補に挙がるサクソバンク証券やIG証券と比較した場合、LINE CFDの方が少額でコツコツ投資が行え、バックワーデーションの局面でも比較的安定して継続できることを考えるとLINE CFDがベターであると考えられます。

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